「毎回、ChatGPTに同じ前提条件やルールを入力するの、本当に面倒くさいな……」
ChatGPTを使い始めてしばらく経つと、誰もが必ずこの壁にぶつかります。「あなたはプロのライターです」「〜〜のトーン&マナーで」「文字数は1000文字程度で」といったお決まりの指示(プロンプト)を、毎回コピペしたり打ち直したりするのは、ハッキリ言って時間の無駄ですよね。
その悩みを一発で解決してくれるのが、ChatGPTの最強カスタマイズ機能「GPTs(ジーピーティーズ)」です。
この記事では、AIの専門家でありプロのライターである私が、初心者の方に向けて「GPTsとは何か」から、具体的な作り方、そのまま使えるサンプルまで徹底解説します。
この記事を読めば、あなた専用の「優秀なAIアシスタント」を今すぐ作れるようになりますよ!
GPTsとは何か
GPTs(Custom GPTs)とは、一言で言えば「特定の目的のために、あらかじめカスタマイズされた自分専用のChatGPT」を作れる機能です。
通常、ChatGPTはどんな質問にも答えてくれる「何でも屋」ですが、GPTsを使うことで、以下のような「専門家」を個別に生み出すことができます。
- ブログの記事構成を専門に考えてくれる「構成案作成キャプテン」
- 書いた文章の誤字脱字や表現をチェックしてくれる「敏腕校正エディター」
- 英語のニュースを10秒で要約してくれる「超速翻訳翻訳ライター」
最大のポイントは、プログラミングの知識(コード)が一切不要という点です。あなたが普段ChatGPTと会話している「日本語の指示」だけで、世界に一つだけのオリジナルAIアプリを作ることができます。
なぜGPTsが必要なのか
結論から言うと、「あなたの貴重な時間を、不毛なコピペ作業から解放するため」です。
ChatGPTを業務やブログ執筆で使いこなそうとすればするほど、プロンプトは長く、複雑になっていきます。
【毎回入力するプロンプトの例】
「あなたはSEOに強いブログライターです。IT初心者に向けた記事を書きます。専門用語は使わず、箇条書きを多くしてください。語尾は『です・ます』調で、一見して分かりやすい構成にしてください。今回のテーマは……」
これを毎回入力するのは、効率が悪いだけでなく、精神的にも疲弊しますよね。
GPTsにあらかじめこれらの「前提条件」や「ルール」を覚え込ませておけば、次からは「今回のテーマは〇〇です」と一言つぶやく文脈だけで、最初から完璧なクオリティの回答が返ってくるようになります。
作業効率は3倍、いや10倍以上になると言っても過言ではありません。
通常のChatGPTとの違い
「通常のChatGPT」と「GPTs」で何が違うのか、分かりやすく表にまとめました。
| 項目 | 通常のChatGPT | GPTs(カスタムGPT) |
| 初期状態 | 何にでもなれる「まっさらな状態」 | 特定の役割を与えられた「専門家」 |
| 前提条件の入力 | 毎回必要(コピペの手間が発生) | 不要(最初から記憶している) |
| 独自データの参照 | 毎回ファイルをアップロードする | 事前に資料(PDF等)を組み込める |
| デザイン・UI | 共通のチャット画面 | アイコンや名前を自由に設定可能 |
| 共有 | チャットの履歴しか共有できない | 作成したAIそのものを他人に共有・販売できる |
通常のChatGPTが「毎回、初対面からスタートする派遣スタッフ」だとすれば、GPTsは「あなたの仕事のやり方をすべて熟知している、勤続10年の専属秘書」のようなものです。
どちらが仕事が捗るかは、一目瞭然ですね。
GPTsでできること
GPTsで設定できることは、単に「指示を固定する」だけではありません。
以下のような強力な機能が備わっています。
1. 独自ファイルの学習(Knowledge機能)
社内のマニュアル、自分の過去のブログ記事、お気に入りのライティング教本などのPDFやテキストファイルを、事前にGPTsに読み込ませておくことができます。
ChatGPTが元々持っていない「あなただけの秘密のデータ」を基に回答させることが可能です。
2. 利用する機能の制限・固定
Web検索(Browse with Bing)、画像生成(DALL-E)、データ分析(Advanced Data Analysis)の機能を、そのGPTsで使うかどうかをON/OFFで選べます。
「文章作成に集中させたいから、画像生成機能はオフにして動作を軽くする」といった調整が可能です。
3. 会話のきっかけ(Conversation Starters)の設定
チャット画面の最初に表示される「ボタン」を設置できます。
例えば、ブログ用GPTsなら「【1】構成案を作る」「【2】導入文を書く」といったボタンを用意しておけば、クリックするだけで特定の処理をスタートさせられます。
GPTsの作り方
それでは、実際にGPTsを作る手順をステップ・バイ・ステップで解説します。
(※GPTsの作成には、通常ChatGPTの有料プラン「ChatGPT Plus」などへの加入が必要です)
ステップ1:作成画面を開く
- ChatGPTにログインし、左側のサイドメニューにある「Explore GPTs(GPTを探す)」をクリックします。
- 画面右上にある「+ Create(作成する)」ボタンをクリックします。
ステップ2:「Configure」タブに切り替える
画面を開くと、左側に設定エリア、右側にテスト画面(Preview)が表示されます。
左側には「Create」と「Configure」の2つのタブがありますが、最初から「Configure(詳細設定)」タブを開くのがおすすめです。
「Create」はAIと対話しながら自動で作るモードですが、意図しない設定になることが多いため、プロのライターとしては、自分で直接指示を書き込める「Configure」を強く推奨します。
ステップ3:各項目を入力する
「Configure」画面で、以下の項目を埋めていきます。
1. Name(名前):GPTsの名前(例:爆速ブログ構成ライター)
2. Description(説明):何をするAIなのか(例:キーワードからSEOに強い構成案を作ります)
3. Instructions(指示):最重要項目!ここに「役割」や「ルール」を詳しく書きます。
4. Conversation starters(会話のきっかけ):最初のボタン(例:キーワードを入力してください)
5. Knowledge(知識):参照させたいファイルがあればアップロードします。
6. Capabilities(機能):Web検索や画像生成を使うかチェックを入れます。ステップ4:保存して公開する
設定が終わったら、画面右上にある「Create(またはUpdate)」ボタンをクリックします。
公開範囲を以下の3つから選びます。
- Only me(自分のみ):あなただけが使えます。まずはこれでテストしましょう。
- Anyone with a link(リンクを知っている人のみ):URLを教えた友人や同僚だけが使えます。
- Everyone(全員に公開):GPT Storeに掲載され、世界中のユーザーが使えるようになります。
「Save」を押せば、あなただけのオリジナルGPTsの完成です!
初心者向けサンプルGPTs
「Instructions(指示)に何を書けばいいのか分からない!」というあなたのために、ブログライター専用の超実践的な設定テンプレートを用意しました。
これをそのまま「Instructions」の欄にコピペして、一部を自分好みに書き換えるだけで、プロ級の「ブログ構成案作成GPTs」が完成します。
【コピペOK】ブログ構成案作成GPTのInstructionsテンプレート
# 役割
あなたは、SEO(検索エンジン最適化)と読者ファーストの視点を併せ持つ、プロのWebライター兼高腕編集者です。
ユーザーから「記事のテーマ」や「狙いたいキーワード」が提示されたら、読者の検索意図を徹底的に分析し、検索上位を狙える網羅的で魅力的なブログの記事構成案(目次)を作成してください。
# 前提条件・トンマナ
- ターゲット:そのテーマについて悩んでいる初心者・未経験者
- トーン:親しみやすく、専門用語は分かりやすく噛み砕いて説明する
- 構成の深さ:H2(大見出し)とH3(中見出し)までしっかりと網羅する
# 出力フォーマット
以下の構成で必ず出力してください。
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## 1. ターゲット像と検索意図の分析
- 【想定読者】(どんな人が読むか)
- 【読者の悩み】(どんな課題を抱えているか)
- 【記事を読むメリット】(読んだ後、どう変われるか)
## 2. 記事タイトル案(3パターン)
- パターンA(クリック率重視):
- パターンB(SEOキーワード重視):
- パターンC(ベネフィット重視):
## 3. 記事構成案(目次)
(ここに以下のような形式で目次を記述)
- 導入(リード文)
- H2:[見出しのタイトル]
- H3:[詳細見出し]
- H3:[詳細見出し]
- H2:[見出しのタイトル]
- まとめ
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# ワークフロー
1. ユーザーからキーワードが入力されたら、まずは「1. ターゲット像と検索意図の分析」を行い、思考を整理して出力します。
2. その後、「2. タイトル案」「3. 記事構成案」を順番に出力してください。
3. 出力後、「この構成で執筆を進めてもよろしいですか?修正したい箇所があれば教えてください」とユーザーに優しく問いかけてください。このプロンプトを仕込んだGPTsを作っておけば、次からはチャット欄に「ChatGPT 初心者 使い方」とだけ入力すれば、上記のフォーマットに従った完璧な構成案が自動で出力されるようになります。
GPTsを使うメリット・デメリット
非常に便利なGPTsですが、完璧なツールというわけではありません。
専門家の視点から、メリットとデメリットを公平にお伝えします。
メリット
- 圧倒的な時短効果毎回プロンプトをコピペしたり、微調整したりする時間がゼロになります。
- 出力クオリティの安定あらかじめ厳密なルールを定義しているため、ChatGPTの「機嫌」に左右されにくく、常に一定以上の高品質な回答が得られます。
- ノウハウの資産化・共有自分が作った優秀なGPTsは、チームのメンバーに共有できます。これにより、組織全体のライティングスキルを底上げすることが可能です。
デメリット
- 有料プラン(Plusなど)の維持コストが必要2026年現在、GPTsの「利用」自体は一部無料ユーザーにも開放されていますが、「自分で作成・カスタマイズする」ためには、依然として有料プランへの加入が必要です。
- たまに指示を「忘れる」ことがあるチャットが長く(何万文字にも)なってくると、GPTsが最初に設定したInstructions(指示)を一時的に忘れてしまう「メモリーの限界」が生じることがあります。その場合は、新しいチャットを開き直す必要があります。
まとめ
毎回同じプロンプトを入力する手間に終止符を打つ「GPTs(Custom GPTs)」について解説しました。
最後に、この記事の大事なポイントを振り返りましょう。
- GPTsは、プログラミング不要で「自分専用のChatGPT」を作れる神機能。
- 前提条件を固定できるため、不毛なコピペ作業から完全に解放される。
- 「Configure」タブを使い、Instructionsに明確な役割と出力フォーマットを書くのが成功のコツ。
AIを使いこなせる人と、そうでない人の差は、「どれだけAIに単純作業を任せ、自分はクリエイティブな思考に集中できているか」の差です。
最初は設定に少し戸惑うかもしれませんが、一度作ってしまえば、その後の数時間、数日という時間を節約できます。ぜひ、この記事のテンプレートを使って、あなただけの「最強の相棒」を誕生させてみてください!

